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フジロックフェスティバルに思う

先週末フジロックフェスティバルがコロナ禍行われ、いろいろな意見がSNS上で飛び交っているようだ。アーティストや業界関係者目線の意見としては「やってよかった!」で、地元新潟県や一般人目線の発言は「感染者数が増加、医療がひっ迫しているのになんでやったんだ!」が大半かと想像する。どちらの意見にも同調するし、理解できる。主催者のスマッシュからは現時点で感染者が出たという報告はゼロとのこと。無事に終えたのなら良かったとつくづく思う。

実施に対する上記のような賛否両論は、議論を白熱させても結局は落としどころがないと感じている。だって議論の起点が全く違うのだから。音楽業界関係者からすると、飲食業界同様昨年から大変な目に遭って、廃業や倒産に追い込まれた企業、個人事業主、フリーランサーが多数存在する中、救済予算も潤沢に割けない政府や自治体が、バタバタと延期中止になるフェスをただ手をこまねいて傍観しているだけなので、音楽文化の灯を絶やさないためにも自らが感染対策を講じつつイベントを再開したいという論理だし、自治体や政府およびメディアを通じた彼らの意見を鵜吞みにした一般の人は、イベント=悪のような先入観が染みついてしまっているのではと思う。居酒屋=悪と同じ公式だ。

確かに第5波の感染者数は驚くほどの数字に至っているので、人が集う場は基本よろしくないというのが一般的意見だと思う。一方で本気でコンサート業界を守りたいと思うオーディエンスならば、ワクチンの事前接種、消毒、PCR検査はもちろんのこと、マスク常時着用、飲食はなるべく人込みを避ける、大声を出さない、アルコールは飲みたくても我慢する、くらいの覚悟で今回のフジロックに出向いたのではないだろうか。でも実情はおそらく、密集、シャウト、隠れ持ち込み飲酒が一部あったのではと推察される。フェスティバルなんだから酒飲みたい!っていう気持ちはわかるが、それだと本当の意味でのフェス救済、コンサート業界救済にはならない。感染者が出たとたんNGのレッテルが貼られるからだ。一部の評論家がなぜ今年のフジロックはオンラインで実施できなかったんだ、と寄稿していたが、今年のフジは外タレがいなくても、現場で実施することで来年にタスキを繋げたかったんだろうと思う。来場者も制限、飲食やアルコールの出店もそれなりに制限されたのだろうから、おそらく主催者の実入りは良くてトントンだったのではないか。下手すると赤字。今回出演した日本のアーティストもギャラより参加によるフェス支援を主たる目的にしたのだろうと想像する。欧米はワクチン接種者の比率が高まったことを受け、7月からフルキャパの公演やフェスが再開したが、マスク着用義務がないため、一部のフェスでは感染者が続出したりと、再引き締めに奔走中だ。日本はワクチンに拘わらず、当面はマスク着用を継続するだろう。だからこそ、新たなフェスとの向き合い方を考えていかないと、本当にフェス文化は絶えてしまう。徹底した感染防止策を施したフェス。これを積極的に行っていこう。そしてその実現のためには観客ひとりひとりの協力が必要だし、それでしかフェスを守れない。主催者と観客の信用取引ができれば、日本のフェスの未来はコロナ禍であっても一筋の光が見える。

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