海外、特にアジアに行くと仕事帰りにコンビニで地元ブランドのビールとペットボトルのお茶を購入してホテルへ戻ることが多い。最近でこそ無くなったが、昔はペットボトルのお茶に甘いのがあって後で気づき後悔した記憶が何度かある。午後の紅茶の微糖ならわかるが、どう見ても緑茶や烏龍茶なのだ。購入してから気づくのだが、よく見ると「无糖」とか「低糖」と書いてある。无糖は無糖の意味だ。
甘いお茶を間違って購入してからはペットボトル選びも慎重になった。それが、この十年近くは、甘いペットボトルがめっきりなくなった気がする。おそらく、日本のお茶のペットボトルには無糖しかなく、日本人の健康志向にアジアの人たちも寄り添ってきているのかもしれない。
それでも東南アジアの国々では今でも砂糖入りのお茶が売られている。年間通じて暑い国では、疲労感を取るために糖分入りの飲料水を好む国民性
があるようなのだ。でも、だったらコーラとかジンジャーエールを買えばいいのにと個人的には思ってしまうのだが、現地の人にはお茶の選択肢も必要なのだろう。最近中華圏のコンビニでは、勢い余って日本の健康志向を上回るようなお茶も数々売られている。脂分を分解するお茶、薬草入りのお茶など、「特定保健飲料」、いわゆるトクホ飲料が結構な数で陳列棚を飾っている。欧米ではトウフやダイズに代表される日本食が健康食品として見直されているようだし、アジアでもすっかり健康志向が根付いてきている。台湾ではビーガン料理の専門レストランが盛況だという。世界中の人たちが肉や魚を食べず、野菜中心の食事を志向していったら、屈強なマッチョはその肉体を争いに用いず、戦闘意欲を失い、暴力で解決しない平和な日が訪れるのだろうか。
あまり現実的な想像ではないが、もしそんな日が訪れたら、それはとても素晴らしいことだとクラッカーを鳴らして喜びたいと思う。その前に僕自身が肉を断つことができるのか、はなはだ疑問ではある。
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